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「管理」するMDMから「活用」するMDM=VECTANT SDM導入事例

Android端末(スマートフォン/タブレット)のMDM機能に加えコンテンツ配信による利便性の向上・セキュリティ不安を解消!

福島県双葉町様「ICTきずな支援システム」

全国に避難する町民の心をつなぎ、復興に向けての礎をつくる。
コミュニティ維持・発展のためのシステムを支えるVECTANT SDM

2011 年3 月11 日に発生した東日本大震災と原発事故の影響で、避難を余儀なくされた福島県民は、15 万人にのぼると言われる。福島第一原発の一 部が立地する双葉町でも、町民は全国39 都道府県300 以上の市区町村に、いまなお分散避難を続けている。コミュニティ再建のために、行政と町民、町民 同士の交流の場として機能しているのが、「双葉町ICT きずな支援システム」だ。このシステムを円滑に稼働させるため、モバイル端末の集中管理などを受け 持つのが「VECTANT セキュアデバイスマネージメント(以下、VECTANT SDM)」。約2000 台に及ぶタブレット端末の有効活用を縁の下で支えている。

お客様の業種 官公庁

システム運用イメージ

システム運用イメージ

インタビュー

導入の背景

高齢者もタブレットを活用。
町の歴史と記憶を伝える

原発事故の影響を避けるため、県内を中心に全国に避難を余儀なくされている福島県双葉町の人々。かつては中学校校長や町教育長を務めた鎌田益美さん(83 歳)もその一人だ。震災後は避難先を転々とし、いまは息子一家と共にいわき市に住んでいる。「双葉に帰りたい気持ちはやまやまですが、現状ではなかなか難しいですよ」と語る。
手にもつのはAndroid OS 搭載のタブレット端末「Xperia」。それを使って、双葉町が開設した双葉町民の情報交換のコミュニティサイト、「コミュニティ広場」に毎日のようにアクセスする。
「いくつかのテーマ別のコミュニティスペースがありますが、私は“自由広場”によく投稿します。双葉町の歴史物語を書き込んだりしています。帰ってくる人にも、帰れない人にも、ふるさとの歴史を思い出して欲しくてね」
コミュニティ広場には、自動操縦の無人飛行機で双葉町上空から空撮した写真を投稿する人もいる。その投稿にはこれまで4500 人以上のアクセスがあった。他にも趣味の情報交換や役場からの情報配信など、コンテンツはきわめて豊富だ。
 鎌田さんは元教員だけあって、パソコンの操作は手慣れたもの。タブレットのキー入力にもすぐに慣れた。
「それに、役場の人が“までいに”( 地元の方言で“丁寧に”の意味)操作を教えてくれましたからね。全国に避難している双葉町民のコミュニケーションづくりをしてくれるタブレット。大変助かりますし、利用価値は大です」

約2000世帯にタブレットを無償貸与。
100回以上の講習会が交流の場に

町民の多様な立場を相互に理解しながら、町の復興をめざすためには、行政からの町民に向けた情報が円滑・迅速に行き渡ることが不可欠だ。さらに、リアル・バーチャル双方での町民の交流機会を絶やさず、コミュニティ機能を維持することも重要になる。
これを実現するため、町は、行政情報の閲覧や利用者間交流が図れる機能を搭載したタブレットを、2014 年9 月から希望世帯に無償で貸与する事業を始めた。システム構築はNTTドコモ東北支社が一括で受託、掲示板などのWeb アプリケーション開発やタブレットの操作説明などユーザーサポートでは、東京のきずなシステム株式会社もプロジェクトに参画した。
この「双葉町ICT きずな支援システム」では、現在、2900 世帯のうち1820 世帯分のタブレットを配布した。
「利用者の多くが初めてタブレットに触れる人たち。事前にヒアリングや説明会を行って要望を聞き、配布にあたっても合同配布会を催したり、説明員が戸別訪問して、電源の入れ方から丁寧に説明しました。配布後も、フリーダイヤルによるヘルプデスクやタブレットの操作説明を兼ねた町民の交流会を何度も開いています」 というのは、現在はいわき市内に事務所を設ける双葉町・秘書広報課の石上崇氏だ。
これまで県内外の避難施設等で開いた講習会や交流会はのべ100 回、参加者も2500 人以上に及ぶ。こうした丁寧な取り組みが奏功して、利用率は80%以上にのぼる。県内の他の被災市町村の導入事例に比べても、群を抜いて高い数字だ。 掲示板機能には月に70 万回ものアクセスがある。町民のみが閲覧できるという母数が限られたなかで、このアクセス数は驚異的ともいえる。

鎌田 益美 氏タブレット利用者

導入の経緯

きずな支援システムを裏で支える
VECTANT SDM

利用者はほとんど意識することはないが、このICT きずな支援システムをバッググラウンドで支えるのが、モバイル端末管理ツール(MDM=Mobile Device Management)の「VECTANT SDM」だ。
「国の復興予算で進める事業なので、端末の管理は必須。利用者には自由に使ってほしいが、無制限にアプリを導入し、勝手に自分のタブレットにしてもらっても困ります。こうした使用アプリの制限機能や紛失時のワイプ機能はモバイル端末管理ツールに求める必須の要件でした」と石上氏は言う。
「事前のヒアリングで、アイコンをもっと大きくして欲しい、生活に役立つアプリをもっと入れて欲しいなどの利用者から要望が出ました。また、管理者側としても、どのアプリがどのぐらい使われているかを知りたい。町議会の開催時にはそれをYoutube の動画で中継しているんですが、“まもなく中継が始まります” など町からのお知らせをリアルタイムで流したいという要望もありました」
こうしたリクエストにも柔軟に対応できるのが、VECTANT SDM のよさだ。法人デスクトップ機能で、タブレットに双葉町専用のホーム画面を生成、それを固定化することができる。さらにホーム画面のアイコンデザイン変更やデータ通信量集計機能の追加などについても、町からの要望にすぐに対応した。
「アプリの追加やテロップ配信などが、直感的な操作でできるのがいい。現在はドコモさんなどに助けてもらっているが、いずれは町の職員がすべてを管理しなければなりません。同時に、ライブ動画配信の充実などやりたいこともでてきました。VECTANT SDM が導入されているので安心して今後の機能拡充を進めることができます」

石上 崇 氏双葉町いわき事務所
秘書広報課

導入の成果とこれから

大切なのは、復興を共に担うという意識。
いずれはICT利用最先端の町へ

NTTドコモ東北復興新生支援室の佐々木亮氏は、初期段階からシステムの仕様設計にあたり、モバイル端末管理ツールの選定にも関わっている。
「MDM の導入にあたっては各社のツールの比較表をつくり、使いやすさを検証しました。VECTANT SDM は、管理者が提供したいアプリをタブレットの画面上に配布できるなど法人デスクトップによる管理機能が充実していること、かつアイコンなどのカスタマイズも可能なこと、管理者・利用者の双方にとって操作が簡単なことが決め手になりました。こちらの要望にすぐに“やってみましょう”と応えてくれる開発担当者がいたことも力強かった。こうしたシステムが、被災地に何をもたらすかを十分に理解している人々と一緒に仕事ができたことが、なにより嬉しかったことです」
佐々木氏は、震災直後から東北の被災地にボランティアで入り、その後社内公募を受けてつくられた支援室に参加。かつての阪神淡路大震災で実家が被災したことが、自身の活動のモチベーションの一つになっているという。
「仮設住宅の一つひとつを回って、避難している町民の声を聞きました。最初は“インターネットは怖いものじゃないですよ、タブレットはそう簡単に壊れませんよ” という説明から。いざ使い出すとさまざまな要望が出てきます。“避難している、よその町の地理がわからない” とか、“仮設住宅にいると毎日の料理のメニューが単調になってしまう”といった声を聞いて、マップやクックパッドのアプリを追加するようになりました」
こうしたやりとりの積み重ねがシステムを発展させていく。上からの押しつけではない、町民主体のシステム開発なのだ。
「双葉町への支援は、希望者が全員無事に帰れる日まで続けたいと思います。町が復興したあかつきには、双葉町が町民のIT リテラシーやICT 利用度で全国の最先端に位置しているかもしれない。高齢者がモバイル端末を自在に操り、それが自分の生き甲斐のようになっている、そんな町になっているといいですね」
と、佐々木氏は語るのだった。

佐々木 亮 氏NTTドコモ
東北復興新生支援室
福島県担当

Android デバイスを専用端末化する「法人デスクトップ」

Android デバイスを専用端末化する「法人デスクトップ」

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※事例内容は取材当時のものです

お客様概要

福島県双葉町

福島県浜通り地方のほぼ中央、双葉郡の北東部に位置する人口約6,300 人の町。平成23 年3 月11 日に発生した東日本大震災と福島第一原発の事故により、町域は帰還困難区域と避難指示解除準備区域に指定され、町民は全国39 都道府県300 以上の市区町村への分散避難を余儀なくされている。双葉町役場は、埼玉県内への避難・移転を経て、2013 年6 月17 日にいわき市に再移転し、双葉町復興の拠点として、町民への様々な支援・情報の発信を行っている。

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